烏鷺光一の「囲碁と歴史」

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

大阪淀屋橋ゆかりの淀屋の墓 大蓮寺

養老年間(717~723)に倉吉で創建された大蓮寺は、天正年間(1573~1592)に玉川沿いの現在地に移転します。 現在の本堂は、昭和30年に建築された鉄筋コンクリート造のモダンな建物となっています。




Imag0635
本堂




 昭和54年に大蓮寺境内で「大阪・淀屋清兵衛」と刻まれた古い石塔が発見されました。これがきっかけとなり寺の過去帳等の調査が始まり、淀屋清兵衛とは大阪の「淀屋橋」で知られる大豪商・淀屋とつながりが深い人物である事が分かりました。




 淀屋は初代淀屋常安(岡本三郎右衛門)が豊臣秀吉による伏見城造営や淀川の堤防改修の差配で財をなしたことに始まります。以降の当主は淀屋三郎右衛門の名を引き継ぎます。
 常安は「大阪の役」で徳川方を支援し、戦後処理で兵の供養や武器の処分を行い更に利益を上げます。
 二代目淀屋言當の頃には淀川改修で整備した中洲の中之島に米市を設立し、各藩の米蔵も建ち並びます。ここで全国の米相場が決まったため大阪は「天下の台所」と呼ばれるようになりました。また、屋敷から中之島へ渡るために自費で橋を架け「淀屋橋」という名前が現在でも残っています。
 このように莫大な財産を築いた淀屋に対して各藩は借金を申し込んでいます。四代目の重當の頃には貸付額が20億両(現在のお金で100兆円以上)にものぼっていたそうです。
 そうした中、淀屋は五代目淀屋廣當(辰五郎)の時代である宝永2年(1705)に突然、幕府より闕所(財産没収のうえ大阪を所払い)を申し渡されます。理由は「町人の分限を超え、贅沢な生活が目に余る」というものでしたが、本当の理由は淀屋を潰すことで大名達の借金を踏み倒すことが目的であったのではと考えられています。
 



Imag1130
淀屋清兵衛の墓
                



 ここでようやく倉吉との関わりを説明しますが、淀屋が絶頂を迎えた四代目重當の頃、それを陰で支えた牧田仁右衛門という番頭がいました。仁右衛門は出身地は倉吉です。
 淀屋重當はやがて幕府が潰しにかかると予見していたのか、闕所となる35年前に淀屋を仁右衛門に暖簾分けします。仁右衛門は故郷の倉吉で商売を始めますが、この時、重當は娘を仁右衛門に預け牧田家の娘として育ちます。
 仁右衛門は暖簾分けの際、主人重當と三つの約束をします。「主家の血を絶やさない。」「大坂に旗を掲げる。」「けっして突出しない。」というもので、約束を守りながら商売を続け、二代目仁右衛門の時(本家淀屋が闕所となって十数年後)、屋号「淀屋」を名乗り倉吉有数の商家として頭角を現していきます。そして、闕所から58年後にはとうとう念願の大阪進出を果たし「淀屋清兵衛」を名乗ります。以降、新「淀屋」の当主は清兵衛を名乗っています。また最初の淀屋を「前期淀屋」、牧田家が再興した淀屋を「後期淀屋」と呼ぶ場合もあります。



Imag0647
歴代牧田仁右衛門の墓




 江戸時代以前から紆余曲折を経ながら続いてきた「淀屋」ですが突然終焉を迎えます。4代目淀屋清兵衛は一度は「淀屋」が幕府により理不尽に闕所となったからでしょうか、尊王攘夷運動に傾倒していき支援しています。先に紹介した因幡二十士が幽閉先から長州へ逃れた際も手助けしています。
 そして、安政6年に清兵衛は突然、大阪と倉吉の店を閉じ全財産の9割を尊王攘夷運動の資金として朝廷へ寄進しました。明治維新に大きく貢献した淀屋清兵衛ですが、忽然と世間から姿を消したために永らく忘れ去られていました。淀屋といえば前期淀屋の印象が深く闕所により滅んだと考えている人も多いと思います。しかし、清兵衛の墓の発見により、近年その功績が見直されています。



Imag0649
淀屋代々の墓




 大蓮寺で淀屋の墓が発見された事により、東岩倉町にあった旧牧田家の建物も注目されるようになりました。宝暦10年(1760)に建築された建物は倉吉市で最も古い町屋建築で、倉吉市に寄付され、現在「倉吉淀屋」として一般公開されています。



Imag1128
倉吉淀屋(旧牧田家住宅)




大蓮寺:鳥取県倉吉市新町1丁目2411



倉吉淀屋(旧牧田家住宅):倉吉市東岩倉町

スポンサーサイト

| 江戸時代 | 23:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://igoshi.blog.fc2.com/tb.php/46-cc3dd23a

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。